高橋英樹:「ナイスガイ」と呼ばれた男の、60年以上にわたる舞台

1962年、全国の読者から14,532通の応募が届き、圧倒的多数で選ばれた愛称「ナイスガイ」——それが高橋英樹という俳優のすべてを物語っています。身長181cmの長身、端正な顔立ち、そして時代劇で磨かれた圧倒的な存在感。1961年のデビューから現在まで、日本の芸能史において「時代劇スター」という言葉が最も似合う俳優として、今も第一線に立ち続けています。

赤木圭一郎の代役が、伝説の始まりだった

1944年2月10日、千葉県木更津市生まれの高橋英樹は、高校生のときに日活ニューフェース第5期生として日活映画に入社します。父も母も教師という家庭に育った末っ子が、なぜ映画の世界へ——その答えは「代役」という偶然にありました。1962年、日活のスター・赤木圭一郎が急逝した際の代役として出演した『激流に生きる男』が映画デビュー作。翌1963年から始まった『男の紋章』シリーズでは任侠映画の主演スターとして一気に名を上げ、日本映画黄金期の顔となっていきます。

吉永小百合との共演、そして時代劇への転身

映画全盛期、高橋英樹は吉永小百合の相手役として『伊豆の踊子』に出演するなど、青春映画でも活躍しました。しかし1968年、NHK大河ドラマ『竜馬がゆく』で武市半平太役を演じたことが、その後のキャリアを決定づける転換点となります。時代劇という舞台が、高橋英樹の持つ凛とした立ち姿と威圧感に完璧にマッチしたのです。その後、『国盗り物語』『宮本武蔵』と大河ドラマに出演を重ね、時代劇俳優としての地位を着実に固めていきました。

「桃太郎侍」250話超、国民的時代劇スターへ

高橋英樹の代名詞といえば、1976年から放送されたテレビ朝日系『桃太郎侍』です。主人公・桃太郎侍を250話以上にわたって演じ続け、「ひとつ聞いてもいいですか……」というセリフは一世を風靡しました。その後も『遠山の金さん』『三匹が斬る!』と時代劇の主演を次々と務め、日本の茶の間に欠かせない顔となっていきます。時代劇が全盛だった昭和後期を代表する俳優として、その存在は今も視聴者の心に深く刻まれています。

50年超のキャリアを支えた、家族という柱

1974年に元女優の小林亜紀子と結婚し、今なお続く半世紀以上の夫婦生活は芸能界でも屈指の「おしどり夫婦」として知られています。長女はフリーアナウンサーの高橋真麻で、父娘でトーク番組に共演するなど家族ぐるみの活動も話題を集めてきました。2019年からは真麻と共に同じ事務所・グレープカンパニーに所属するという異例のスタイルも、この家族の絆の深さを象徴しています。

81歳、今も現役の「ナイスガイ」

2011年には芸能生活50周年を迎え、2026年現在は81歳。それでも高橋英樹はドラマ出演、バラエティ番組のコメンテーター、講演会と多方面で活動を続けています。60年以上ものキャリアを通じて時代劇・映画・バラエティ・司会と幅広いジャンルをこなし、世代を超えて愛され続ける理由は、華やかなスター性と誠実な人柄の両立にあるのではないでしょうか。「ナイスガイ」という愛称は、62年経った今も色褪せていません。


あなたは高橋英樹の作品の中で、どの役が最も印象に残っていますか?時代劇の魅力は現代にも通じると思いますか?ぜひコメントで教えてください。

高橋英樹という生き方が伝えてくれること

  • 代役という偶然から始まったキャリアが、60年超の芸能人生の土台となった
  • 時代劇という舞台で磨かれた存在感が、国民的スターとしての地位を築いた
  • 50年以上続く夫婦生活と娘との共同活動が、俳優としての安定した基盤を支えた
  • 81歳になった今も現役であり続ける姿が、世代を超えた「本物のナイスガイ」を体現している